Case Study

東近江市・O様邸_外観

[東近江市/リフォーム]

階段室を利用した書架のある家

東近江市にお住まいのOさまのお宅は、築140年のどっしりとした古民家。
30数年間に一度リフォームされた後の再リフォームから3年経過した時点で取材させていただきました。広い玄関ホールと開放的な階段室をあらたに設け、細かく分かれていた部屋を南に面したLDKとして集約した大胆なプラン変更、そして、たくさんの蔵書や音楽CDがきれいに収納された書架の様子もご覧ください。

外観

聞き手:立派な梁や柱ですね。築140年とはいえ構造自体はしっかりされてますから、「建替え」は始めから考えてはおられてなかったということでしょうか?

ご主人:そうですね。できる限り建物や、この一帯の伝統的な景観を残したかったので、リフォームを選択しました。地域の伝統ある文化はできるだけ残していきたいと思っていますので。私の息子も、この近くで古民家をリフォームして暮らしているんですよ。

門

聞き手:リフォームは2度目とお聞きしましたが?

ご主人:30数年前に違う会社さんでリビングを中心にリフォームを行いました。その後、リビングのクロスがくたびれてきたり、風呂場が手狭になってきたのと、キッチンとダイニングが別れているのを一緒にしたかったなどの理由から、楠亀さんに相談したんです。

玄関

聞き手:依頼は最初から楠亀さんに?

ご主人:そうです。平成9年にうちの隣にある民家を改修してこの地区の公民館にした時や、近くのお蕎麦屋さんの新築などを手がけられたのを知っていたので。そのいずれも、周囲の景観への配慮をされた建築だったので、好印象を持っていたんです。

玄関

聞き手:リフォームにあたって、どのような事をご要望されましたか?

ご主人:キッチンとダイニング、それに水まわりの使い勝手ですね。そうして出てきたのは、かなり大胆な提案でしたね。北側の玄関と食堂だったところを、階段と納戸にしようと。また、浴室を増築した部分に動かし、階段スペースも新たに設けるというものでした。これにより、希望していた2階のトイレも実現できました。

和室

聞き手:ほぼ要望通りの提案だったのでしょうか?

ご主人:基本的には満足いくものでしたよ。さらに、細かいところは進めながらも軌道修正していった感じです。大胆に変更しつつも、前回のリフォーム時に購入した家具は継続して使いたいとか、できるだけニッチ(ちょっとした飾り棚)や透かし窓を設けて欲しいなど、色々と。楠亀さんからすると「うるさい施主」だったかもしれませんね(笑)。

リビング

聞き手:完成されてみていかがですか?

奥様:とにかくリビングは明るく暖かい! です。いまになって考えると、以前のリビングは南側にありながらその利点を活かしきれていなかった感じです。サッシもアルミと樹脂の複合にして複層ガラスを組み合わせたので、窓から熱が奪われこともなくなりました。断熱性能が高くなったと共に、防音効果も高くなりましたね。

ダイニング

奥様:ダイニングも以前は北側に。薄暗くて寒かったんですよ。でも、家族みんなほぼ1日中そこに集まっていましたね。いまはホント快適ですね。床や壁に断熱材も入れてもらったので、冬はあたたかく、夏はすずしいですよ。

キッチン

奥様:やはり北側にあったため寒くて薄暗く、また、ダイニングとも仕切られていたため、使い勝手も良くなかったキッチンも、明るく対面式になりました。オリジナルの木製パネルも落ち着いた印象です。

階段

聞き手:階段室を利用して書架がありますね。

ご主人:たくさんある蔵書をどのように収納しようかと楠亀さんに相談したんですよ。そうしたら「見せる収納にしよう」と。

階段書架

ご主人:階段室の壁面や手すりのスペースを有効に利用して書架を造作してもらいました。おかげで、本のための部屋をつくる必要もなくなりました。

2階書架

聞き手:階段を上がった2階にもさらに書架がありますね。

ご主人:本のサイズに合わせて書架を造作してもらったので、ぴったり納まり、奥行きも最小限で通路を圧迫する印象が少ないです。

2階梁

聞き手:ニッチを兼ねた明かり取り窓が、暗くなりがちの階段スペースにも光を落とし、また、この家の太い柱や梁をあえてみせることが、空間のダイナミックなアクセントにもなっていますね。
ありがとうございました。

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