みなさんこんにちは、くすのき かめ子 です。
本日のスタッフ紹介は、大工の藤田さんです。
藤田さんは大工一家で育ち、大工歴が一番長く経験も豊富です。
まだまだ話をする機会が少ないのが残念ですが、私の印象は「気のいいおいちゃん」といったところです。笑顔でフランクに声をかけてくれるので、親しみやすさがあります。
棟上げを見学させていただいたときに、屋根を支える梁の上をひょいひょいと移動される藤田さんを見ていると、「歩いてみる?」とからかって声をかけてくれました。安全第一、現場で事故があると縁起が悪いので遠慮させていただきましたが、大工さん達は慣れたものです。
また、藤田さんは年齢を感じさせない若さがあります。そのへんの若者より、体力も身軽さもずっと上ではないでしょうか。さすが現役の大工さんです。
他のスタッフに藤田さんについて聞くと、「スナックの元バーテンダー」だとか「若い頃はブイブイいわせてて武勇伝がある」といった真偽の分からない謎情報が出てきますので、藤田さんの過去は謎のままです。
釣りが趣味で、たまに朝礼で釣りの成果を話してくれます。釣りの世界は奥が深そうですね。その世界に足を踏み入れたことはありませんが、ただ藤田さんの話を聞いているとなんだか楽しそうではあります。
大工さんの仕事をずっと見ていたら、「大工さんてすごいなぁ、かっこいいなぁ、自分もなってみたいなぁ」とあこがれる少年少女がきっと増えるだろうと思うくらい、魅力的な仕事です。江戸時代の大工は、花形で高給取りであこがれの職業だったということですが、今でも男の子のなりたい職業トップ10に入っています。私の甥っ子も大工になりたいという夢をもっています。
ゼロから自分の手で一つの形を作り上げたり、家の困りごとも自分の腕一本で解決したりと、私の中では「大工になれたら何でもできる」感が半端ないです。ただ一人前になるには厳しく辛い修行時代を乗り越えなければいけなくて、辞める人も多い世界という印象があります。
猛暑の夏でも極寒の冬でも外で仕事をし、体力だけではなく繊細な技術も求められ、平面的な図面から立体的な納まりへ考えをめぐらす思考力も必要で、なおかつ工期を守るよう段取りよく進めなければならず、生半可な気持ちでは務まらない仕事だと思います。
設計では図面を作成して大工さんに渡しますが、私自身は釘一本まともに打ったこともありません。いくら図面に線を引いても、大工さんや職人さんがいなければ机上の空論で、何もできない無力感を感じます。もちろん、家づくりは色んな人が関わり合って、それぞれが役割を果たすことで出来上がっていくものなので、どの仕事も重要です。まずは自分に与えられた仕事をしっかり果たせるようにならなければと思います。
藤田さんの紹介が、なんだか大工さんへの想いにあふれてしまいました。また、藤田さんの現場にも顔を出させてもらって、大工の世界というものに触れさせてもらえたらと思います。