震災に学ぶ絶対に潰れない家づくり
弊社は耐震工法で大切な住宅を建てておりますが、改めてSE構法の耐震性や災害関連について簡単にまとめさせていただいた動画を公式YouTubeチャンネルにて公開いたしました。
弊社代表 楠亀による解説動画はこちらから
https://www.youtube.com/watch?v=41q54Gk5aok
動画の内容を記事としてこちらにまとめました。よろしければご連絡ださい。
まずは、今年元旦に起きた「令和6年能登半島沖地震」の被害状況ついて振り返ります。
マグニチュードは 7.6、最大震度7を記録しました。震度の話を簡単にまとめると、日本では震度が10段階あります。震度5と6に対しては強弱があり、震度0から震度7までの10段階で、地震の強さを表します。
【令和6年4月2日14時00分現在】石川県の被害報告書
- 人的被害(人)合計死者:245人
- 住家被害(棟)全壊:83651
半壊:15388
一部破損:52365
このように数字を見てみると、今回の地震は大きな被害を与えていますが、古い家が多く倒壊したのが実情です。
災害時に自分が建てた家で命を落としてしまうのは、非常に残念なお話です。守れたはずの命を守れなかった、住む家がなくなったなど、地震が発生する時、家の耐震性は大きな影響を与えます。
建てるからには、大きな地震がきてもきちんと家の機能を果たすことが、何よりも重要だと私たちは考えます。だからこそ、こうした災害の防止に向けて、耐震に注力した家づくりを最優先しています。
しかし、なぜこのような家屋の倒壊がたくさん起きるのか?その原因を把握するため、建築基準法の耐震に対する基準について解説します。
【住宅の耐震】
建築基準法の第 1条の法律の目的は、建築物の土地、構造、設備、および財産を保護し、公共の福祉を促進することです。
この法律の主眼は「大地震が発生した際、建物が損壊しても人命は守る」という内容です。「建物が崩壊してもいいが、死亡者が出るような建物は建ててはいけない。そこを基準に家づくりを考えてください」という内容です。
実際に地震が原因で家が崩れたことで、命を落とす人もいる中でこのような内容では、十分ではありません。
建物の崩壊=命を落とすことにつながるからです。
日本は過去に何度も地震が発生していますのでその都度、法律の改正はされており、旧耐震設計法から新耐震設計法に大きく変わった境目もあります。
具体的には、地震の規模や地域に応じた建築基準の設定や、地盤調査の徹底、建物の強度や耐震性能の向上などが挙げられます。
また、技術や科学の進歩に伴い、新たな地震対策技術や建築材料の開発も進められ、地震による被害を最小限に抑えるための取り組みが継続されています。
熊本地震の被害を振り返ってみると、建物の耐震性や建築年代に応じて被害の程度が異なり、古い建物や1981年以前に建てられた建物は、とくに大きな被害をうけました。
木造住宅の損傷比率は、旧耐震基準(昭和56年5月以前)の木造建築物の倒壊率は、214棟を対象に28.2%に上っています。
しかし、新耐震基準に基づく木造建築物の倒壊率は、昭和56年6月から平成12年5月までは8.7%(76棟)、それ以降は2.2%(7棟)でした。この比較から、旧耐震基準の木造建築物の倒壊率が非常に高いことが明らかになります。
国土交通省住宅局の調査によれば、熊本地震では、耐震等級1の住宅のうち7棟が倒壊、12棟が大破し、33.6%が損傷を受けました。一方、耐震等級3の住宅では、倒壊や大破はなく、87.5%の住宅が無傷でした。
耐震等級1と3の耐震性能の違いをまとめます。
耐震等級1:極めて稀に発生する地震による力に対して建物が倒壊、崩壊等しない程度
耐震等級3:極めて稀に発生する地震による力の1.5倍の力に対して建物が倒壊、崩壊等しない程度
参照:国土交通省:耐震性能を等級で確認して、安心の住まいづくり
実際の建築や対策の実施は個々の所有者の自己責任となります。しかし、多くの場合、耐震性や防災対策を強化するための情報や知識が不足しているため、適切な対策がとられていない現状です。
災害によって生じる死者や被害は、地震そのものだけでなく、その後の医療や衛生状況の悪化、避難生活や精神的な負担によっても引き起こされます。このような要因は、自然災害の範囲を超え、社会的・経済的な問題も抱えることになります。
避難生活には、不便さやストレスがつきまとうため、その苦しさは想像をはるかに超えるものとなります。そのため、災害があっても、ライフラインが停止しても、自宅に寝るためだけだとしても、帰れるということは、心の安定や安心感となります。
今回の地震においても、弊社採用のSE構法の家は能登半島地域で68軒建っていますが、すべて無被害だったと報告されています。
家に戻れることは、未来への希望に繋がります。今後もいつ大きな地震が発生するかは、誰にもわかりません。ただ災害関連死や避難生活の中で亡くなる方をなくしたいという強い想いから、許容応力度計算による耐震等級3のSE構法で、家の機能を果たし続けられる建物の建築に務めることが私たちの使命と感じています。
より詳しい内容をご確認されたい方はこちらをご確認ください。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001710995.pdf
これから建てられるお家に関して、弊社へのご相談も大歓迎です。下記からお気軽にお問い合わせください。
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