【社長の思いを綴るブログ】ウッドショックの影響について
こんにちは。代表の楠亀です。
皆様には日頃のご愛顧に心より感謝申し上げます。
本日、とある現場で延期になっていた上棟を迎えることができました。
昨年から計画を進めていた案件でしたので、本来、先週に予定していた上棟には影響ないだろうと思っていましたが、ギリギリになって構造材が入ってこないという事態になりました。
しかし、深刻なのはこれからです。工務店さんによっては、全く材料供給の目処が立たず、折角、お客様との家づくりの話が進んでも、受注できないという声も聞きます。
弊社の場合は、なんとか材料の確保ができる体制をとっておりますが、タイムリーには入ってこない場合もあります。これから年内に向けて着工予定のお客様には、具体的な工期をお伝えできないのが現状でご迷惑をおかけしておりますが、何卒ご理解頂きますようお願い申し上げます。
ご迷惑をお掛けしてるのは、工期の問題だけでなく、価格面にも及んでいます。
工期に関しては我々もどうすることもできませんが、価格面においては、弊社も精一杯の努力をさせて頂いています。
改めて今回のウッドショックの原因をご説明すると、一般に、米国内での新築住宅需要の増加や木材相場の変動、中国の経済回復などに伴う木材需要増、コンテナ不足といった国外の事情で、日本向けの輸入材と原木の供給量が大きく減ったことにあるとされています。
ただ、これは病気でいうなら症状であり、根本の原因ではありません。そもそも日本は国土の7割が山林で世界有数の木材資源大国でありながら、自給率は30%ほどで、あとの70%は輸入に頼っているということです。今回、このような事態に至るまで、山林大国でありながら、輸入の方が多いということに、大きな疑問を持つこともなく、考えてみればおかしな話で、ここにこの大きな歪みがもたらす影響が勃発したといえます。
恥ずかしながら、これまで、材料は当たり前のように材木店に発注すれば、なんの問題もなく納入される、そんなものだと思っていたところがありました。
「家を建てる」という大きな流れの中では、我々工務店は川下の部分を担っておりますが、今回問題となった川上のことについても、もっと状況をよく理解する必要があります。
木材に限らず、家づくりに必要な材料は、釘一本、ビス一本不足しても家は完成しないと、改めて知る機会となりました。それぞれの材料のルーツにもっと関心を寄せ、沢山の人々のお陰があり供給を受けていることに感謝しなければいけないと感じております。
今回のウッドショックの影響を受けて、これからの家作りは根本的な病気の原因を突き止め、改善を図ることが重要で、ただ単に怪我の治療で終わってはいけないと思います。
それにはまず我々業界に携わるものが、将来をしっかり見据えた工務店の方向性を示さなければいけないと深く感じております。
引き続き、お客様には多大な負担とご迷惑をお掛けいたしますが、弊社におきましても、できることに関しては最大限の努力をを惜しまない事をお約束致しまして、何卒、ご理解のほど宜しくお願お申し上げます。