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楠亀の床下エアコン

楠亀工務店では、エアコン1台で快適に過ごせる家づくりにこだわっています。
当社が推奨している暖房機器が「床下エアコン」です。

なぜ床下エアコンで家が暖まるのか?床暖房との違いについても解説

どれだけデザイン性と耐久性に優れた住宅であったとしても、寒い冬に快適に過ごせないのであれば、欠陥住宅と言われてしまいます。

楠亀工務店では、エアコン1台で快適に過ごせる快適な家づくりにこだわっています。弊社が推奨している暖房機器が「床下エアコン」です。

この記事では、床下エアコンの仕組みと特徴について解説します。この記事を読むことで、床暖房との違いについても理解できます。

 

床下エアコンとは

 

床下エアコンとは、その名の通り床下を暖めるためのエアコンです。

一般的にエアコンは壁に設置して、室内を暖めるために利用されます。一方、床下エアコンは、床下40cm程度の空間を暖めるために設置するエアコンです。

床下エアコンという名前で呼んでいますが、設置するのは市販されている家庭用のエアコンです。床下エアコンによって床下の空間を暖めて、各部屋に設置されたスリット(通気口)を通して、床下からの暖気を送ります。

仕組みは簡単ですが、基礎の作り方や断熱性能など、設計段階から計算しなければ床下エアコンは機能しません。

 

床下エアコンの仕組み

床下エアコンで住宅内を暖めるためには、さまざまな工夫が必要です。ここでは、床下エアコンの仕組みについて解説します。

家全体を暖める仕組み

 

床に埋め込まれたエアコンは、室内の空気を吸い込み、暖かい空気を床下の空間に送り込みます。そのため、床下の温度は室内よりも高くなります。

床下の温度を感知してエアコンが動いていては、室内が暖まる前にエアコンが止まってしまうでしょう。そのため、床下エアコンを設置する場合、エアコンの操作パネルを壁に設置します。

壁に設置された操作盤で室内の暖度を感知することで、室内暖度を一定に保つようにエアコンが動くのです。

床下の暖められた空気は、スリットを通して各部屋に流れ込みます。スリットから出てくる暖気と、床に触れている部分からの伝導熱で、室内にいる人を暖める仕組みです。

断熱性能が必須

床下エアコンで室内を暖めるために重要なポイントは、断熱性能の高さです。

弊社では、高断熱の家づくりを行っており、UA値(断熱性能を表す数値)0.35以下を最低基準としています。一般的に、UA値0.45以下であれば高断熱住宅とされていることから、弊社の断熱性能の高さをご理解いただけるでしょう。

特に床下エアコンを設置する場合、床下空間の断熱性能が重要です。弊社で建てる住宅では、基礎部分にも断熱材を敷き詰める「基礎断熱」を行っています。その他、壁の内側と外側に断熱材を設置する「ダブル断熱」を採用することで、住宅全体の断熱性能を向上させています。

住宅全体の断熱性能が高くなければ、床下エアコンを設置したとしても、室内の空気を暖めることはできません。断熱性能の高さが床下エアコンを設置するために必要な条件のひとつです。

 

スリットで家全体を暖める

H様邸_スピーカー

床下エアコンで家全体を暖めるためには、各部屋に設置されたスリットを通して、各部屋に床下空間の暖気を送ります。

基本的に、1つの家に対して1台だけ床下エアコンを設置します。しかし、1台のエアコンで全ての部屋の床下まで暖気を送るのは難しいでしょう。そのため、エアコンの送風口からダクトで各部屋を繋いでいます。

ダクトを通じて各部屋の床下へ、各部屋の床下からスリットを通して室内へと暖気が入ってくる仕組みです。この仕組みによって、各部屋の温度差を軽減できます。

 

床下エアコンの使い方

M様邸_2階ホール

床下エアコンを使う際には、原則として24時間つけっぱなしにしておくことを推奨しています。

24時間ずっとつけていたら電気代が高くなるのではないかと心配する方もいますが、断熱性能の高い住宅であれば、エアコンを動かしたままの方が電気代を抑えられます。

仮に、外出時にエアコンを切った場合、いくら高断熱にしていたとしても、外出している間に徐々に室温が下がっていきます。帰宅後、下がりきった室温を再度暖めるために多くのエネルギーが必要で、電気代が高くなってしまうのです。

高断熱住宅で床下エアコンを設置する場合は、基本的につけっぱなしにすることをおすすめします。

 

床下エアコンのメリット

彦根市・T様邸_LDK

床下エアコンを取り入れるメリットとして、コストの低さや身体への負担が小さいことなどが挙げられます。ここでは床下エアコンのメリットについて解説します。

コストや低い

床下エアコンは、設置する際のイニシャルコストと設置後のランニングコスト、両方のコストを抑えられます。

床下エアコンを設置するのは、新築で家を建てるタイミングですが、費用的には通常のエアコンを設置する費用と同じです。さらに、家全体を暖める主暖房として使えるので、その他の暖房機器を購入する必要もありません。

例えば、42坪の住宅に対して14畳用の小さめのエアコンが1台設置できれば、家全体を暖められます。1部屋ごとに暖房機器を設置しないため、普段の電気代もかなり低く抑えることも可能です。

設置費用と普段の電気代の両面でコストを抑えられる点が、床下エアコンを設置するメリットのひとつです。

 

家全体が暖まる

床下エアコンは、スリットから暖風を送りつつ、床を暖めることもできます。暖風による対流熱と床下からの伝導熱を両方感じられるので、快適に過ごせます。

例えば、床が冷えている場合と床が暖まっている場合では、同じ室暖でも体感する暖度は大きく異なります。仮に、真冬に室温が20度だったとしても、床が暖まっていれば快適に過ごせますが、床が冷えきっていては寒く感じてしまうでしょう。

床下エアコンは、スリットからの暖かい空気と床から伝わる熱で、効率よく住宅内を暖められるメリットがあります。

 

体に優しい

冬場に注意しなければいけない現象が「ヒートショック」です。ヒートショックとは、急に室温の低い場所へ移動することで、血圧の急激な上昇や下降を引き起こす体の変化を指します。

一般的に、部屋ごとの室温の差が8度以上あるとヒートショックが起きるリスクが高くなると言われています。床下エアコンの設置によって各部屋に暖気を送るため、部屋ごとの暖度差を最小限に抑えることが可能です。

特に、ヒートショックのリスクが高いのは脱衣所です。床下エアコンのスリットを脱衣所に設置することも可能なので、冬場でも暖かい脱衣所で着替えることができるでしょう。

楠亀工務店では、高断熱設計と床下エアコンによって、部屋ごとの暖度差が4℃以下になるように設計しています。部屋ごとの温度差がない住宅は、体にも優しい住宅です。

 

床下エアコンのデメリット

床下エアコンのデメリットは、すでに建築された住宅には取り付けられないことです。通常の住宅で床下エアコンを取り入れたい場合、単にエアコンを設置するだけでは実現できません。

エアコンを設置した場所から各部屋に設置されたスリットまで、どのように暖風を流すのか計算する必要があります。また、基礎部分でも断熱対策をする必要があるため、基礎作りから考えなければ床下エアコンは機能しません。

リフォームで急に床下エアコンを設置するためには、かなりの技術力が必要になります。建築するタイミングでしか取り入れられない点が、床下エアコンのデメリットです。

 

床下エアコンと床暖房との違い

床下エアコンと似た暖房器具として、床暖房があります。床を暖める方法として、度々比較されますが、どちらも全く異なる暖房器具です。暖め方とコストにおいて異なる点を確認しましょう。

暖め方の違い

床暖房は、床の下に専用の機器を敷き詰めて床自体を暖める方法です。暖められた床からのふく射熱と、床に触れることで伝わる伝導熱で、室内にいる人を暖めます。

床暖房で暖まるのは、床暖房が設置してある場所だけです。仮に、家全体を暖める場合、全ての床に床暖房の機器を敷き詰めなければいけません。

床を暖めたいのであれば、床下エアコンよりも床暖房の方が暖まります。しかし、家全体を暖めるとなると、床下エアコンの方が効率よく暖められるでしょう。

コストの違い

床暖房はイニシャルコストとランニングコストが高くなる傾向があります。床の一部だけ床暖房を入れるのであれば良いのですが、床全体に敷き詰める場合、多額の設置費用が必要です。

また、床暖房に対応できる床材しか使用できないため、床材として利用できる木材も限られてきます。

特に注意しなければいけないのは、故障した場合の修理費用です。特殊な暖房機器なので、修理費用が高くなる傾向があります。

一方で、床下エアコンは、市販されているエアコンを設置するだけなので設置費用を抑えられます。仮に故障した場合、エアコンを交換するだけでいいので、メンテナンス費用も抑えられます。

まとめ

この記事では、床下エアコンの仕組みと床暖房との違いについて解説しました。

床下エアコンとは、床下の空間を暖めるため設置されるエアコンのことです。床下エアコンによって床下の空間を暖め、各部屋に設置されたスリットを通して各部屋に暖気を取り入れます。

床下エアコンは、コストを抑えて効率よく家全体を暖められるメリットがあります。一方で、建築する段階でしか設置できない点には注意しましょう。

似た暖房機器として床暖房があります。床暖房は、床自体を暖める暖房機器です。床を暖める方法としては便利ですが、家全体を暖めるためには多額のコストが必要になります。

弊社では、高断熱・高気密住宅を建てています。断熱性能の高い住宅を効率よく暖める方法として、床下エアコンは優秀です。寒い冬も快適に過ごしたい方は、ぜひ床下エアコンのある住宅をお選びください。

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